手帳の使い方によって、生活・仕事が変わる - 「個人目標の作成」のお勧め
スマホなどの携帯デジタル機器が普及した今でも、アナログの手書きの手帳は人気があります。

手帳を使っている人の中には、毎年使う手帳を変えている人もいます。
社会人になっての10年間くらいまでの私がそうでした。毎年手帳を変え、試行錯誤しながら手帳を使っていました。
しかし自分にあった手帳の使い方を見つけてからは、同じ手帳を使っています。

手帳は「自分のやりたいこと(個人目標)を実現する便利なツール」です。
手帳を上手く使うことができれば、自らPDCAサイクルを回して充実した生活ができるようになります。また仕事で活用すれば仕事の生産性、効率が上がります。私は部下が下についたときは、仕事を教える前に、まず初めに手帳の使い方を指導しました。
手帳の上手な使い方を憶えると、仕事のPDCAを自分で回せるようになります。部下が自ら仕事を回せるようになると、部下のモチベーションと仕事の効率が上がります。そうなると上司は楽になります。
今回は、私がずっとやっている「手帳の使い方」を順を追ってお話します。
1.自分のやりたいことを明確にする
まず最初にやることは、今年の反省と将来やりたいことの整理です。
下記に説明する3つのシートで整理しています。(写真はプライベートなことを記入しているので、ぼかしています。)
シート1の段階では、やることはまだ具体的なことではなく、希望的、抽象的なことです。

シートの整理した後、やることの優先・重要順位を決めます。やることはたくさんありますが、全てやることは難しいので、その中から自分が重要と思っているものを決めます。
やりたいことが多すぎ、全てをやろうとすると中途半端に終わり、結局何もできなかったということに終ってしまいます。そのため重要順位を決めます。
次にシート2では、やりたいこと(目標)を達成するためには、どのような手順・ステップで何をやるべきかを決めます。

一つの目標を達成するためには、いくつかのやるべきこと(手段・途中の目標・ステップ)が考えられます。それらを考え、目標を達成のためのストーリー(ステップ・手順)を整理します。
目標には1年間で達成が難しく数年かかるものもあります。ここでは数年単位のスケジュール(ステップ)を描いています。
そしてシート3では、1年間で取り組む具体的なこと(年間目標)を決めます。来年1年間、どのようなことに取り組み(計画)、いつまでにやるのか(期限)を整理します。

また、シート3にはスローガンも入れています。計画を作っても、やっている途中で挫折しそうになったり、順調にいかない時もあります。その時に自らを勇気づけ、目標を作った時の初心を思い起こすためにスローガンを決めます。
●個人目標設定シート(3シート)pdfへ
上手な手帳の使い方は、会社の経営方針づくりと似ています。
・長期(ビジョン)⇒中期(年間)⇒短期(月・週)といった流れで、将来(ゴール)から現在を考えるといい計画ができます。
・目標や希望を持ち、それを文字に表すこと(会社でいうと経営ビジョン・経営方針です)で、会社も個人も目標に近づきます。

2.自分のPDCAを回すポイント
それらのシートを手帳に貼り、それらを基に、毎日・毎週・毎月やるべきことを手帳に記入します。
日常の生活の中で取り組んでいる時に大事なことは、定期的に「振り返る時間」(10分くらいでいいので)を持つことです。
私の場合は、1週間単位でPDCAを回しているので、週末に振り返りをしています。その時に使いやすい手帳が今使っているもの(最近は陰山手帳、他でもいいと思います)を使っています。市販のままでは使いづらいので、変更して使っています。
左側に予定を記入し、右側にやるべき項目を記入しています。やるべき項目が終わると赤い線で消していきます。毎週末に翌週のスケジュールと項目を整理し、次週をスタートします。

大事なことは、これを毎週繰り返すことです。必ず「振り返る時間を確保すること」、「振り返ることを習慣化すること」です。
これを繰り返すことによって、立てた計画が前に進み、目標に近づいていきます。
3.想い描かざるものは実現しない、書かざるものは実現しない、行動せざるものは実現しない。
想い描き、それを文字に表し、実行すれば、生活が変わります。それを積み重ねていけば、生き方が変わり、人生が変わります。
いい事例があります。アメリカの大学で調査されて例です。
大学で卒業生に、明確な目標と具体的な計画を紙に書き留めているかどうかについてのアンケート調査をしました。卒業時、
・3%の卒業生は、明確な目標と具体的な計画を設定し紙に書き残している。
・13%の卒業生は、目標は設定したが、特に紙に書き留めていない。
・84%の卒業生は、特に明確な目標を設定していない。
と答えました。
10年後、彼らがその後どのような人生を歩んでいるかを追跡調査をしました。その結果、特に収入に関して予想をはるかに上回る驚くべき結果が得られました。
目標は設定したが、紙にまで書かなかった13%の卒業生は、特に明確な目標を定めず紙にも書き留めていなかった84%の卒業生の2倍の収入を得ていた。さらに、明確で具体的な目標を持ち、それを紙に書き留めていた3%の卒業生は、残り97%の卒業生の10倍の収入を得ていた。
という調査結果が得られました。自分のやりたい目標を具体的に紙に書くことで10倍の収入差が生まれたという事実がわかりました。
手帳は「自分のやりたいこ(個人目標)を実現する大変便利なツール」です。
今回、私の手帳の使い方をご紹介しましたが、他にもいい方法があると思います。色々と工夫されてはいかがでしょうか?
「1年の計は元旦にあり」と言われます。来年いい年を迎えるために、一度、自分のやりたいことを整理し、手帳の活用方法を見直してみてはどうでしょうか?


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